外壁塗装の採用が増えている機能性塗料について

外壁塗装に用いられる塗料としては、その主原料である合成樹脂の種類に対応して、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系と言った種類の塗料が一般的に使用されます。これらの塗料にはそれぞれ特徴がありますが、最も異なる差異はその耐用年数すなわち塗膜が劣化するまでの寿命です。
アクリル系が最も耐用年数が短く、その代り平米当たりの価格は最も安く、逆にフッ素系は耐用年数が長い代わりに価格は最も高くなっており、その対応年数と価格のバランスでどの塗料にするのかが選択されています。最近では耐用年数のコストパフォーマンスが良い事から、シリコン系が最も多く使用されています。
外壁塗料には、こうした耐用年数を中心に選択する塗料種類の他に機能性塗料と呼ばれるものがあります。機能性塗料は特別な機能・効果を付加した塗料で、その代表としては、遮熱塗料と光触媒塗料がよく知られれています。
遮熱塗料は太陽光に含まれる赤外線を反射させる機能を持たせたもので、屋根や外壁に塗装する事で、夏場の室温を3℃程度下げる効果があります。これによって、夏場のエアコン代が大幅に節約できる効果が期待できるものです。近年の温暖化傾向の中で、採用される方が増えています。
また光触媒塗料は、光触媒機能により壁面に着いた汚れを雨で流れ落ちやすくする効果を持たせたもので、汚れやすい幹線道路沿いの住宅等で使用されるケースが増えています。
いずれの機能性塗料も、耐用年数はシリコン系同等以上で、価格はシリコン系よりもアップしますが、機能メリットが高い点から採用されるケースが増えているのです。注意点はその機能を持たせることでメリットだけでなくデメリットも発生する恐れがあるという事です。遮熱塗料の場合夏の暑さを緩和させることが出来ますが、赤外線を反射することで冬に一層寒く感じる可能性があります。外壁塗装を考えられる際には、耐用年数の視点と共に、機能性塗料の特徴を把握した塗装専門業者さんと相談されると良いでしょう。